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Nordic Star Chefs in Japan - 5 Danish デンマーク

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デンマーク代表のシェフ Thorsten Schmidt (トーステン・シュミット) のお料理を。Thorstenさんは自分の作り出す料理の中にいかにしてその地方ならではの季節感、香り、味といったものを再現できるか、そのことにエネルギーを注いでおり、「地産地消」を良い意味での制約としてとらえ料理作りをしています。

例えば今ならば、秋から冬に移り変わる時期なのを活かし根菜やキノコ、スパイスを使い、レストランのオーガニック農園で採れた野菜を料理に使っているとのこと。(食材はレストランから60km圏内で調達したもののみを使用)

デモンストレーションではThorstenさんのメニューもシーフードだったのですが、これまでとは少し違った趣向の変わった調理法がお目見えして、飽きさせません。使う食材はポロネギとウニですが、味付け、風味付けがとても個性的。

ポロネギを蒸して、あらかじめ香りづけのハーブと一緒に真空パックしたもの(皆さん真空パックを使うのが好き)を、思いがけないものを使って香りづけしています。
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それはね、スバリ「干し草」です。大きな銅製の四角い鍋にポロネギを入れ、上から干し草でバラバラと無造作に覆うようにし、そこへ火をつける。こんな素材を使っての手法もあるのですね。ちなみに、この灰になった干し草も捨てることはなく、後々、盛りつけの時にも使います。覚えていますか、昨日のアイスランドのシェフも言っていた、食材を無駄なく色々な形で使い尽くす…あの理念がここにも
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香りづけの済んだポロネギは薄くスライスして盛りつけの準備へ。味付けにはポロネギベースのブイヨンとバターで作ったソース、海水、干し草で香りづけしたオイル、ハーブオイル、りんごで作った10年熟成のバルサミコ酢(それでもバルサミコ酢と呼ぶのかな?)、そして干し草の灰を使います。

これらをウニと一緒にお皿に丁寧に盛り付けていけば…
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「Leek and Sea Urchin / 焦がしポロネギとウニ」の完成です。全体にかかっている黒いパウダーは干し草の灰。

実は、この1皿だけは抽選で味見の権利を引き当てたため、私も味わうことが出来ました。待っていましたよ、この時を!! 味見ポーションですし、なにしろ薄切りのポロネギとウニが3切れなので、非常に小さな1皿。私なりに ゆっくりと海水の味や、ハーブオイル、干し草の灰の味などを区別しながら味わいたいと努力してみました。でもね、どれもとても繊細なもので、特に干し草の灰の味…というものは掴めずじまい。あっという間にお腹の中へと消えて行ってしまいました…。

本当に一瞬で消えてしまう前菜のためにこれだけの手間をかけて調理をする、これが家庭料理との大きな違い。つまりはそういうことなのです。

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次は、ノルウェーのお料理です。
もしかして、少し飽きてきましたか? あと2つで終わりですのでご辛抱を。
by hanatomo31 | 2012-11-01 23:53 | デンマークDenmark

座右の銘は「空腹は最高の調味料」 欲しいのは「食べても食べても太らない、魔法のカラダ」


by ハナトモ