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蛍雪の功

今どき「蛍雪の功」って言葉をほとんど聞くことはありませんが、蛍の明かりってどれくらい明るいか知っていますか?? と、質問を投げかける前に、言葉の意味をちょっぴりだけおさらいを。

「蛍雪の功」は中国の故事に由来する言葉。
中国の晋の時代に、車胤(しゃいん)と孫康(そんこう)という二人の若者がいました。二人の家はともに貧しく、ランプの油を買うお金もありませんでした。そこで、車胤は、夏の夜に、絹の袋に数十匹のホタルを入れ、その明かりで本を照らして勉強しました。一方、孫康は、冬の夜に窓辺に積った雪を明かりに勉学に励みました。その努力の甲斐あって、二人は後に高級官吏になりました。『晋書』車胤伝・孫康伝より
EpochTimes.jpより引用
つまりね、「蛍の光を集めたもの」「雪の反射光」でお勉強をしたという事。昔の人は努力して勉強をしたのですね。今だったら、電気つけないで本を読みふけっていたら「目が悪くなるでしょ!!」と怒られるところです。

でも、この蛍の光、雪の光ってどれぐらいの明るさ(暗さ) だったのかって、具体的に想像がつきますか?? 例えて言うなら、なに近い明るさなのか? 漠然と明るくはないだろうとは思うものの、じっくり考えてみた事がある人はあまりいないのではないでしょうか。

じゃぁ、ハナトモ あなたは考えたことがあるの?? という話ですが・・・それがね、あるのよー!

少し前の話になりますが、蛍を鑑賞しに、神奈川県秦野市にある、蛍の鑑賞スポットとして知られている「浄徳院水連菖蒲園」に行ってきたのです。なんでも、情報によると6月初旬から7月初旬にかけ 週末の19:30-21:00に限って、蛍鑑賞のために菖蒲を夜間に開放しているのです。ゲンジボタルとヘイケボタルが見られるのだそうな。(私には到底区別がつきませんが)

考えてみたら、蛍を見るのは今回が初めてではないけれど、わざわざ「蛍を観るぞ!!」という目的で出かけていったのは今回が最初。せっかく出向いたのに見えなかったらどうしよう・・・なんて思ったりもしましたが、無用な心配でした。

通常は夜間はやっていない菖蒲園ですし、丹沢に程近い自然の豊かなところですから、20時過ぎには菖蒲園の中は真っ暗なら、そこへと続く道も真っ暗。なーんにも見えない暗闇の中を携帯電話のバックライトを懐中電灯代わりに照らしながら、恐る恐る歩いていくと(菖蒲園には沢山ぬかるみや水路があって危険)突如として小さなLEDの豆電球を1/10ぐらいにした大きさの光が目の前を横切ったりするのです。

ええーっ、これが蛍なの?!

肉眼でははっきりと見えるんだけど、光量としては本当に極僅かなんですね。どう考えても、蛍を何十匹集めてみたところで、お勉強をするのに十分な明るさが確保できたとは思えません。文字を読んだり書いたりするのは まず無理だわね。少なくとも現代人には。蛍の光をあつめて本当に勉強をする事が出来るのか??「鉄腕ダッシュ」でTokioの皆さんにぜひ実験してもらいたいものです。

点滅している個体もあるし、しばらく光ったままのモノも。小さな明かりなのに、人間の目というものはかなり精度が高く出来ているもので、ちゃんと認識できるのです。人体って本当に良く出来ている、と感心してしまう瞬間でもあります。

そして、とても儚げな小さな明かりが足元で点灯していたり、何匹かまとまって宙を舞う姿を見ているのは非常に神秘的な体験です。流れ星に願いを込める人もいますが、蛍の光にささやかなお願いことをしてみるのもいいかもしれません。

浄徳院水連菖蒲園
 神奈川県秦野市菖蒲1184
 6月-7月上旬の毎週金土日曜日(19:30-21:00)
 入場料 中学生以上400円 小学生以上100円




蛍雪の功_b0111820_623255.jpg
あら、ごめんなさい。暗すぎて、ほとんど写真に写らなかったのよ。でも、よーく目を凝らしてみると、僅かに小さな明かりが見えるような気もしませんか?? 気のせいかしら?? (でも、この写真は本当に蛍をめがけて撮影したものです)
by hanatomo31 | 2011-07-22 06:06 | 日本Japan

座右の銘は「空腹は最高の調味料」 欲しいのは「食べても食べても太らない、魔法のカラダ」


by ハナトモ