小田原の万能薬「ういらう」
2010年 09月 28日


右の方では「お菓子のういろう」が売られています。ういろう、ご存知ですよね、もちっとした口当たりの半透明な和菓子。私にとっては得意な味ではないので、自分で買うことはありません。今回の私のお目当ては、お店の左半分で売っている、ういろうの方。




というのも、この薬はういらう概歴によると「日本最古の歴史をもつ薬」なのだそうです。それに、この丸薬の効能もすごいんですよ。以下、薬の用法の説明書より。
効能:すごいでしょ? 「なんにでも効き目があります!」とういろうさんはお薦めしているの。しかし、「乗り物酔いにも、心臓病にも同時に効果を発揮するってどういうこと??」とか、「牛馬家畜諸種の疾患までも?!」となると…「そんな魔法のような薬あるかいな?! 万能薬過ぎませんかい??」と、突っ込みも入れたくなります。(笑)
胸腹痛、渋腹、胃痛、食中毒…(中略)…消化不良、下痢、吐き下し…(中略)…悪心吐き気、食欲不振、急性慢性胃腸炎…(中略)…便秘…(中略)…つわり、酒の悪酔い、二日酔い、乗り物酔い…(中略)…疲労、気付け、感冒、息切れ、咳、気管支炎、頭痛…(中略)…日射病…(中略)…心臓病、心臓補強、強壮…(中略)…身体違和感、口内炎、歯の痛み、牛馬家畜諸種の疾患、伝染病予防、そのほか急病に用いて良効あり。
では、気になる成分。成分を見ると、漢方薬であることがわかります。
成分:漢方の中でも香り高い成分が多くつかわれているので、それが薬の名称「透頂香」の「香」の部分の由来になったのではないでしょうか。実際、丸薬もFriskなどリフレッシュ目的で口にするものと良く似ています。となるとやっぱりこれだけの成分で、上記の効能がすべて発揮されるとはちょっと考えにくいともいえます。
丁香(クローブ)、龍脳(別名は樟脳、天然の香料)、薄荷脳(メントール)、萆撥(胡椒の一種)、麝香(ムスク)、人参、阿仙(天然の染料)、桂皮(シナモン)、甘草(リコリス)、蓬砂(消毒効果のあるミネラル)、縮砂(ショウガの一種)
( )の中はハナトモによる補足
が、ういろうが誕生した室町時代には他に薬もなかったのだし、この丸薬を口にしただけで、胸元がすーっとして、他の病気の諸症状も和らいだのかもしれません。確かに、丸薬をたった1粒でも口にすると、喉元や胸の辺りがすっとする効果は現代でもばっちり実感できます♫
お店でしばらく見ていると、中高年のお客さん達(特に男性) が真っすぐ 透頂香の売り場にやってきて、1箱1万円もする大容量パックを1つ、2つと買って帰る姿が印象的でした。きっと長い間愛用している方なのでしょうね。そうそう、大事なことを書くのを忘れていました。透頂香は、小田原の「ういろう本店」でしか手に入らないのです。
私はというと、家にまだ頂き物の未開封のものがあったので、今回はお店の見学(冷やかし?) して帰っただけ。そして、今日、ブログを書くにあたって初めて1粒味見してみたという訳。副作用もないようだし(なんたって成分は全てハーブですから)、今後は「Sea Band」と共に「乗り物酔い対策グッズ」としてお出かけの時には必携かな??

ういろう 本店
神奈川県小田原市本町1-13-17
by hanatomo31
| 2010-09-28 19:33
| 日本Japan

