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アイルランドで食べたもの

予告編で「あっ、もしかして?!」と思ってもらいたかった行き先は「アイルランド」でした。
いつも「食べ物」の話題で始まる私の旅の記録。今回も例外なく、食べ物からスタートしましょうね。

<朝食>
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こちら、ある日の朝ご飯。毎朝、私が楽しみにしていた「Irish full breakfast / アイリッシュ・ブレークファースト」です。なかなかガッツリとボリューム満点の朝食ですよね?! コンチネンタルの質素な朝食と違って、この立派な朝食が食べられるのがこのあたりの食文化圏の魅力です。

普段、文字通り「Break fast = 断食を解く」程度のごく軽い朝食しか食べていない私が、アイルランドでは毎朝、「Full(=全部盛り) でお願い。マッシュルーム多めでね♪」なんて宿のおじちゃんにお願いしているのだから、短い滞在であっても体重が激増するのは自明のこと。

写真にお皿の中身を全部書いたけれど、少し補足の解説をすると、左上の「Baked beans」はトマト味のインゲンマメ。「Black & white pudding」は、穀類(オーツ麦、大麦など)、豚の血、玉ねぎ、ラード、スパイスを主原料としたソーセージ状の食べもの。(Whiteはもちろん「血なし」で作られています。)

「豚の血入りソーセージ」と書くと、食べる習慣の無い日本ではギョッとする人も多いけれど、アジアを含めこの手の食品を作って食べる国は世界中に多いのです。私は各地で少しずつ製法の違うものを食べ比べて楽しんでいます。概ねカロリーが高いけれど、栄養価も高く、豚の血が生み出すコクのある味が美味しいので、1度に沢山食べなければカラダにも良いモノです。

「Fried tomatoes / 焼きトマト」も、日本ではあまりしないけれど、なかなか美味しい食べ方だと私は思います。それに、Irish Breakfastの中では貴重な野菜源。おかわり自由のところではトマトを積極的におかわりしています。切り口が焼いているうちにグズグズしてしまうので、フライパンの上に載せたらいじくりまわさずに、ひっくり返すだけに留めましょう♪

「Sausage / ソーセージ」は肉感少な目、つまりは、つなぎ多めのもの。この他に「Fried Bacon / 焼きベーコン」が付くこともあります。日本でよく見る3枚肉のベーコンではなくて、豚の皮が縁に残っている脂少な目の厚切りのものであることが多いかな。

野菜は少なく、炭水化物、タンパク質、脂肪多めの朝食です。周りを見回すと、出張で宿に泊っていると思われるアイルランド人のおじさん達は私のように「Full」で注文する人は少なく、好きなものを2-3品とトースト、コーヒー、りんごなどで済ませる人が多いよう。もう、以前のように農作業のような重労働をする人は少ないのだし、当然と言えば当然のこと。
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ホテルによっては、朝食にこんなメニューを置いているところもあります「Poached haddock / 茹でタラ」。シンプルにタラを塩ゆでし、クリームチーズベースのソースを載せてあるだけ。ベビーな朝ご飯の中では異色の爽やかメニューです。旅の後半には特に魅力的に映ります。

<"Irish"と名の付くメニュー>
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「Irish Stew / アイリッシュシチュー」。ラムもしくはマトン、要するに羊の肉を使ったシチューで、作り手によってバリエーションはありますが、家庭で手に入りやすい根菜(にんじん、玉ねぎ、ジャガイモ) を一緒に煮込むことが殆ど。「羊肉は絶対に嫌」という人でない限り、どこで食べても大きなハズレのない無難な1品と言えるでしょう。
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ひどくピントの外れた写真1枚しか残っていませんが「Irish Pie / Irish Shepard's Pie / シェパーズ・パイ」。ひき肉(牛、もしくは羊)と、マッシュドポテトを層にしてオーブンで焼き上げた料理です。これも作り手によって多少の違いはあるものの「ひき肉+マッシュドポテト」という、万人受けするコンビネーションで広く愛される味です。

そして、「Worcestershire sauce / ウスターソース」が味の決め手。因みに、横着して「とんかつソース」で作ると、見た目がどうであれ「日本のコロッケの味」になってしまいます。(←経験済み)

<シーフード>
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アイルランドを訪れるにあたって、1番楽しみにしていたのが地場の「Oysters / 牡蠣」。訪問のタイミングは私には選択の余地は全くなく流れに任せていましたが、運のいいことに9月末はまさにシーズンの始まり。アイルランドの牡蠣の産地として有名なGalwayでは「Irish Rock Oysters」を食べる機会に恵まれました。

レモン汁を絞って食べるのも、みじん切り玉ねぎ入りのワインビネガーを載せても。ひとたび吸い込むタイミングを間違うと、むせかえる悲劇が待っているのだけれど…。そうそう、なにも付けずに天然の潮味だけで頂くのも忘れずに。
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牡蠣の味が忘れられす、結局、次の日も牡蠣を食べることにした私。(体調が万全でないと牡蠣って当たることがあるから、旅で疲れているはずの後半で何度も食べるのはリスキーだと思いつつも、欲求には抗えず…) 今度は牡蠣屋のおじちゃんが「Rock Oystersよりも美味しいが手に入りづらい」と言っていた、「Irish Flat Oysters」を中心に。殻の形が丸っこくて、平べったいのが特徴です。

「結局のところ、RockとFlatのどっちが美味しいのよ?!」と尋ねられても、申し訳ないけれど答えられません。どれもぞれぞれに魅力があるから、順位をつけるなんてナンセンス‼ 言えることとしては、日本の牡蠣に比べると身が薄く口当たりも違います。内蔵も小さいから、その分味も淡白なのかと言えば、そうでもなく、クリーミーでミルクぽい味は日本の牡蠣よりも勝っていると感じます。
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「Fish & Chips / フィッシュ&チップス」の変化球。衣に少しパセリが混ぜ込んであって、かすかに風味が感じられます。魚料理専門店で注文したので、魚も数種類の中からの選択制…だったのに、何を選んだのか忘れてしまいました。
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おおよそシーフードメニューには見えないでしょうけれど、「Black pudding & Grilled Scallops / ブラックプディングをホタテのグリル」。どこぞのブラックプディングで有名なお店のものを使っているとのことで、「ブラックプディング&ホタテ好き」としては無視できないメニューだったのでした。付け合わせの葉物は、アイルランドで頻出の野菜「Kale / ケール」です。

<昔ながらの家庭料理>
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家庭料理と言っても、どこかのお宅でご馳走になったものではありませんが、昔ながらのボリュームいっぱいの「Boxty / ポテトパンケーキ」。ジャガイモを常食する国では、ポテトパンケーキもそれぞれの国のスタイルがあるものですが、こちらはアイルランド版。かなり細かく下ろしたジャガイモに小麦粉、ベーキングソーダ、バターミルクを加えて作った生地を中厚に焼いています。

そして、焼いたものをそのまま食べるのではなく、なかにソーセージやお肉などを軽く煮込んだとろみの強いシチューをくるっと巻き込んで、そしてまた上からもかけて供することが多いよう。通常は家庭で食べられるもので、レストランのメニューに上ることは多くないのですが、ダブリン市内にはBoxtyの専門店があり、私はそこで食べました。

アイルランドでの食事はこれだけではないのですが、生憎、写真に残っていたのはこれだけ。包括的なアイルランドの食の紹介とは言えないのが残念です。(個人的にかなり心に残る味となった「Soda bread / バターミルクを使ったアイルランドのクイックブレッド」の写真もありませんし。)

だからという訳ではないけれど、市場の様子も少し覗いておきましょうね。
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晩秋のアイルランドだったけれど、まだまだ野菜の種類は豊富でした。まんまるのズッキーニ「Globe courgette」は私の目には新鮮に映りました。
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独特の甘く清涼感のある香りの根菜「Parsnip / パースニップ」
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葉付きの「Celerliac / 根セロリ」。私たちが口にしているセロリの原種ともいわれるもので、通常は大きな塊になっている根の部分を食べます。こうして葉付きのものを目にするのは私も初めてだったので、資料写真に…。少し貧弱ではあるけれど、葉や茎の部分は確かにセロリらしい‼
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大切な葉物野菜「Kale / ケール」。この写真にあるものの他に、色や形状の違う実に様々なケールが売られていました。
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根菜3種。左は「Swede / ルタバガ(スウェーデン蕪)」、右上は「Beet root / ビーツ」、そして右下は「Turnip / 蕪」。このうちルタバガの大きいの(2kg+) を1つ、私は日本へ持って帰りスウェーデン料理教室で活用したのでした。(笑)
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「Irish Rock Oysters」
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よく食されている白身の魚の1つ「Haddock / コダラ」
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色とりどりのりんごジュース。

ルタバガの他に、アイルランドのハード&セミハードチーズを数種類チーズ専門店で求めて自分へのお土産としました。本当はフレッシュのキノコ類も買って帰ろうかと迷ったのですが、スーツケースの中での取り扱いが難しそうだったので断念。それでも、後々悔いが残ってしまったので、今後はスーパーで保存容器でも買って挑戦してみようかしら!?
by hanatomo31 | 2013-01-28 18:06 | アイルランドIreland

座右の銘は「空腹は最高の調味料」 欲しいのは「食べても食べても太らない、魔法のカラダ」


by ハナトモ